TMR28
〜オレはやり遂げられるのか?〜



TMR28
TMR。 コイツ ではない。ミクニのTMRだ。4サイクルバイクのレース用キャブレターと言えば、ケイヒンのFCRとミクニのTMRが双璧と言って良いと思う。どちらもボールベアリングで支持されたフラットバルブを持つ、強制開閉式のキャブレター。普通のキャブレターと比較してナニがシアワセかとゆーと、コレはスロットルレスポンスに尽きる。

何故TMR28?
コマジェの純正キャブレターは、そのキャラクターに非常に合っていると思う。てきとーにダルいので、乗ってて神経使わなくて良い。そこを覆してしまうよーな事をするとゆーのだから、まずは何を選ぶかを、けっこー迷った。前述の通り、日本で割りと入手し易いレーシングキャブレターはFCRとTMRの2つ。どちらも口径28mm位から40mm位まであって、排気量に応じて選択できる。また、ケイヒンならPWK、ミクニならTMと、主に2サイクル用のレーシングキャブレターもあり、この辺はもう少し小さな口径のモノもあるらしい。ちなみにAPE100用として売ってるTM24は元々2サイクル用を、パイロット(スロー)系を加工、調整したモノらしい。

まずはFCRとTMRのどちらにするか?だけど、コレはほぼ最初からTMRで行こうと思っていた。何故かとゆーと、単純に大きさのモンダイ。TMRには更にスモールボディとラージボディという、キャブレター自体のサイズが2種類あるよーで、口径28mmのモノはスモールボディ。一方、FCRは調べてない(爆)。パーツ屋のショーケースに飾ってあったのを見た瞬間「コリャ無理だ」と思ってそれ以上調べるのをやめてしまったから。次に考えるのは口径。TMRのコマジェに付きそうなサイズだと、28mmと33mmがある。キット物で各車種専用になってるのを見ると、4気筒400ccだと28mm、リッタークラスや、FTR223あたりだと33mmになってた。コマジェの純正キャブレターは26mm(ただし測定個所が異なる)。「7mmもデカイのはちょっとなー」と思い、素直に28mmを選ぶことにした。また、TMRにはミクニで売ってるモノと、ヨシムラ・ジャパンが売ってるTMR-MJNという、特殊なニードルを持つタイプもある事を知った。TMR-MJNはかなり惹かれるモノがあったのだけど、残念ながら28mmのシングルとゆーラインナップは無いよーだ。

調達
当然、コマジェ用のキット物なんて売ってるワケないので、キャブレター単品で調達してこないとならない。新品だと5万円くらいするよーなので、どーしよーかと思ってたら、モンキー用として販売されている事を見つけた。モンキーってハマってしまうヒトは凄くて、半ば廃人化していると言って良い方もいる(笑)。で、モンキー用のTMR28とゆーのは、どーやら100ccまでスープアップしたエンジン向けのよーだった。元々50ccのモノを、倍の排気量にしてしまうのだから驚く。「コレだったらナントカなるんぢゃねーかなー」と思いつつ、中古パーツのサイトをいくつか検索してみたら、割りとあっさり出てきた。こないだ懸賞で当たった電動チャリンコは、職場のヒトが欲しいとゆーのでドナドナしてしまったので、 予算はその位でと思ってたらコレもクリアできた。思い立ってから調達まで約3週間。予算までもが偶然確保できてしまい、ここまでは何故か順調。

まずは状態をチェック
TMR28を買ったショップのハナシでは、「一度車両に取り付けてエンジンかけたんだけど、モンダイがあって試走しないまま外してしまったモノ」とゆー事だった。「モンダイってナニ?」と訊いてみたら「デカ過ぎて使えなかったです。キャブレター自体のモンダイぢゃないです」とゆー事だった。コレはホントにそーだったよーで、少し使えばガソリンの着色料だとか埃だとかオイルだとかが付くハズなのだけど、そーゆーモノは特に無かった。ボディ、各リンクやレバー、フロート室、スロットルバルブ、ジェット類と目視で特にモンダイ無さそうなので、このまま使ってしまう事にした。

見ただけでいーのかとゆーと、良いときゃ良いんだから仕方ない。で、ナニを見れば良いかとゆーと、端的に言うと「規定されている状態になっていること」と「規定されていない状態になっていないこと」の2つ。同じぢゃねーかという気もするけど、そーではない。
  • 外観で大きなキズや歪みはないか?
  • 必要なモノはちゃんと全部付いてる?余計なモノ付いてない?
  • 各リンクは正しく動く?また、きちんと元の位置に戻る?
  • その他動く部分はガタガタしたりしてない?
  • ゴムの部品は切れたりしてない?弾力性は残ってる?
  • 空気やガソリン通路は詰まってない?
と、こんなトコロ。動く部分に異常があれば、ヘンな光り方したりガタがあったりするので分かるし、ゴムの部品は触ってみて確かめる。各部の通路は光に透かしてみたり、ルーペでみたり。見えないトコロはクリーナーを吹いてみて、出口から出てくるかを見るとか。キャブレターの構造が分かっているヒトにとってはさして難しい話ではないのだけど、列挙したよーなポイントを重点的に、何しろよく観察すれば良い。

ちなみに元々付いてたジェット類は、
パイロットジェット
27.5
ジェットニードル
J8-9D03-52 クリップ位置2段目(上から)
メインジェット
140
だった。メインジェットはコマジェの純正品と同じモノの番手違い(純正は115)。パイロットジェットは全然形が違うので、互換性は無い。一方、TMRのジェット類は、普通に入手可能なモノはこんなカンジ。
パイロットジェット

10〜40
2.5刻み


45〜50
5刻み


ジェットニードル






薄←テーパー角→濃


直径


J8-9C03-54
J8-9D03-54
J8-9E03-54
J8-9C03-53
J8-9D03-53
J8-9E03-53
J8-9C03-52
J8-9D03-52
J8-9E03-52
J8-9C03-51
J8-9D03-51
J8-9E03-51
J8-9C03-50
J8-9D03-50
J8-9E03-50
メインジェット


30〜195
2.5刻み


200〜215
5刻み


220〜240
10刻み


パイロットジェットとジェットニードルは、普通に設定されているモノのほぼ真ん中。メインジェットは排気量からすると大きめな気がするけど、コレは元々ファンネル仕様のキットだからだと思う。100ccのファンネル仕様に対して、ヨシムラさんは125ccのエアクリーナー付きで行こうと思ってるので、全体的に今のままだと少し濃い目になるんぢゃないかと予想している。ジェットニードルのクリップ位置は5段調整の2段目になっていたのだけど、コレはもしかするとモンキーに付けた時に調整したのかも知れない。どーせ後でセッティングしないとならないんだろーし、3段目にセットして組み立てた。TMRには他にエアジェットとかも番手違いが用意されているのだけど、この辺は取り合えず目を瞑ろうと思う。これは、恐らくミクニが考える、口径28mmのキャブレターの排気量が100cc〜200ccなので、その辺に設定されているのだろうと思ったから。いくら何でも100cc用のキャブレターに、500cc用のジェット付けて出荷する事は無いだろう。

さて、車両に付くのか?
コレが一番モンダイ。FCRよか小さそーだと言っても、梱包開けたときはやっぱり止めよーかと思った(笑)。純正の負圧式に比べると、高さが全然デカイ。何度か純正キャブレターを触った記憶では、前後長は純正の方があったよーな気がする。こんなモノはやってみれば分かるので、取り合えず左側カウルを外してあてがってみた。

ハヂメマシテ。純正の親戚のモノです・・・デケェ。全然デケェ。

上側がやっぱりモンダイ。リンク部分がバッテリーケースにガッツリぶつかってる。

冷静に寸法測ってみよう
TMRの場合、キャブレターとインシュレーター(インマニと接続するゴムジョイント)の勘合部がネジ式で交換可能になっている(スピゴットリングと言う)。で、キット物の場合はこのスピゴットリングの直径と長さを各車両に合わせてあるのだけど、今回のモンキー用は純正と同じ外径34mmだった。長さがかなり長いので、切ってしまう事も考えたんだけど、そーするとカムチェーンテンショナー(写真ではシリンダーから垂直に立っている、銀色の筒状の部品)に干渉してしまいそーだ。前後長は予想通りTMRの方が全然短くて、今後フィッティングを考える上でかなりラク出来そう。試しに純正のインシュレーターに差し込んでみたら、上部がバッテリーケースに当たるので真っ直ぐにはならないけど、何となく入ってしまった。

純正
TMR28
インマニ側外径
34.0mm
34.0mm
インシュレーターとの勘合しろ
11.0mm
18.8mm
エアクリーナー側外径
49.8mm
ファンネル
パイプとの勘合しろ
10.0mm
ファンネル
前後長
105.7mm
86.7
高さ
未計測
159.3
両方ともノギスで測定。純正は車両から外さずに無理矢理測ったので、多少誤差はあるかも。純正の高さは、どーせガッツリぶつかってるから測るだけムダな気がして測らなかった。

さてどーしよ
でも、予想よりも干渉は少なかった。フレームに当たったりクランクケースに当たったりすると、もぉ大改造になってしまうけど、基本的にバッテリーケースだけ、取り付け位置によってはカムチェーンテンショナーに注意するだけで良さそうだ。インマニなんて簡単に作れるもんぢゃ無いし。ここで、今後ナニが必要になるか整理してみると、
  1. 純正の1本引きのアクセルワイヤーを、2本引きに変更する。
  2. バッテリーケースの干渉をナントカする。
  3. インマニ〜インシュレーター〜スピゴットリングのフィッティングをも少し考える。
  4. TMR〜エアクリーナーのフィッティングをナントカする。
  5. チョークノブに手が届かなくなるので延長するなりする。
  6. セッティングする。
あたりだろーか。特に考えないとならないのは、2、3、4辺りだと思ってる。1は適当な車種から流用できればOKだし、5のチョークノブは、ヨシムラ・ジャパンのSR400/500用のTMR-MJNは長いのが付いてるよーなので、これも流用できるかも知れない。6は所詮と言ってはなんだけど調整なのだ。2のバッテリーケースは切っちゃうしかないかも知れない。3と4に関しては、適当な長さのインシュレーターやスピゴットリングが見つかると良いのだけど、世の中にそんなモノ存在するんだろーか?

野望
取り合えずのところとしては、こんなモンだろーか。リンクの干渉については、バッテリーとケースを取り外して再度合わせてみないとよく分からない。コマジェの場合、バッテリーケースを外すとなると、後半分ほとんど剥がさないとならないのでメンドクサイ。また、キャブレター変えたくらいで最高速や加速が大幅に変わるよーな事は無いけど、速度の高い状態で走るにはちょっとオッカナイ足回りを、もー少しナントカしてからぢゃないと、とゆー気持ちもある。その辺の事情をクリアしたり、部品の調達なんかを考えると、年内に完成できればいーかなー、と思ってる。あ、出来ればインジェクションコマジェが日本に入ってくる前がいーな(かなり希望的観測)。こんなペェジであっても、引っ張れるネタがあるとラクだとゆー事情もある(笑)。そーゆーワケで、次回はバッテリー問題と、インマニとのフィッティングの2つを考えてみよーと思う。

その2に続く


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