フロントブレーキフィーリング向上
〜結局全取っ替え〜



サンドブラスト
FZRキャリパーはコマジェと同じよーな金色だったのだけど、腐食やブレーキフルードの侵食による剥がれがけっこーあったので、サンドブラストに出したのは前回書いた。コレはブラストが終わって塗装する前の状態。このままクリア塗装しちゃうのもアリかなー、とも思ったのだけど、この後缶スプレーで塗装した。

交換したモノ
ピストンを抜いてしまったのでシールは交換。パッドピンとクリップ、エア抜き用のブリーダプラグもかなり錆びていたので新品と交換した。キャリパーオーバーホールでアリガチな失敗として、ピストンを入れるときに斜めになってしまってニッチもサッチも行かなくなっちゃった、なんて聞く。そーならないよーには、
  1. シールは裏も表も側面も、塗り残しの無いよーに丁寧にグリスを塗る。
  2. ピストン側面も同じ。塗り残しの無いよーに丁寧にグリスを塗る。
  3. ピストンを押し込むときに、まずシールの深さまでそーっと入れる。シールはキャリパーのシリンダ内壁にわずかに飛び出しているので、ココにピストンを乗せてやる感じ。
  4. ピストンを両手の親指を使って少しづつ、ゆっくり押し込む。シールの弾性を指先で感じながら、軽く左右にカコカコしながら入れると、そのうちカコカコ出来なくなるので 、その時はほぼ真っ直ぐに入ってるはず。押し込む量としては「3」の位置からここまででシール1本分くらい。
  5. ココでピストンが真っ直ぐに入ってるかどーか見る。この時点で斜めになってたら、一度ピストンを抜いてやり直す。押し込んだ量がシール1本分程度までならピストンを手で掴んで抜けるし、無理に真っ直ぐにしよーとするとドツボ。
  6. 後は普通に押し込む。ちゃんと真っ直ぐになってれば、按摩師ほどの力はイラナイ。
こんな感じでやれば多分だいぢょーぶ。コツは「迷ったらやり直す」こと。FZRキャリパーの場合、ダストシールもキャリパーのシリンダ内壁に収まるタイプなので、感触が2段階になる。こーゆータイプは当然、ダストシールにもグリスアップが必要。シールやピストンに塗るのはラバーグリスかシリコングリスぢゃないと、ゴムの劣化を引き起こす。今回はシールキットにラバーグリスが付いてきたんでそれを使った。

パッドは付いてたモノ(多分純正品だと思う)がまだ5mmくらい残ってたので、清掃とグリスアップして使った。グリスアップは「キャリパーと摺動する、裏金の側面 」「ピストンとの当たり面」「パッドピン」の3個所。ブレーキ周りはどこでもそーで、飛び散るとアブナイので薄く塗る。こっちに塗るのは割と何でも良くて、ラバーグリスの余り を使った。

ついでに買っちゃったモノ
Nap's世田谷の年末セールでステンメッシュホースの安売りしてたので、ついでに買っちゃった。ホースはGOODRIDGE製の5cm刻みで売ってるタイプのモノ。長さはバンジョーを組付けると1050mmになるモノを選んだ。ヨシムラさんの場合、ハンドル位置を下げたせいで多少ブレーキホースが余り気味だったので、純正よりも少し短いモノを選んだ(ハズ)。ノーマルハンドルでもこの長さで届くと思うけど、バンジョー込みで1100mmのモノの方が無難かも。バンジョーボルトは別売りだったので、キャリパー用に縦に20度傾いてるタイプ(上の写真)、マスター用に横に20度傾いてるタイプ(下の写真)を買ってきた。

先にマスター側
バイクのマスターシリンダのフタを締め付けている皿ネジってナメ易いので、先にコレが外せるかどうか確認してから他の作業を始める。キャリパー外してからフタが外せないことに気付くとカナシイ。

交換自体はポン付け
交換作業自体は本当にポン付け。とは言え油圧ブレーキの配管を切り離す事になるので、エア抜きは必要になる。ブレーキフルードがきちんと入っている状態で配管を切り離すと、ダラダラこぼれてくるので今回はまずブレーキフルードを抜いてからキャリパーを外した(写真はその時のもの)。ここで一度ブレーキフルードを全部抜いてからキャリパー→ホースと交換した。

ブレーキホースは捻れないよーに
ブレーキホースはフィッティングしながら交換する事になる。コマジェの場合は右フロントフォークと三つ又の2個所でクランプされるのだけど、ゴムブッシュの適当なモノが無かったんで、純正のブレーキホースからカッターで切って外し、瞬間接着剤で切断面を貼り合わせて再利用した。ハンドル切ればブレーキホースが多少捻れるのは仕方ないので、取りあえず真っ直ぐの状態でフィッティング。ちなみにブレーキホースが捻れていない事とゆーのは、自動二輪や四輪の車検の点検項目になってる。フィッティングの間はバンジョーは仮止めにしておいて、捻れのないよーに収まり、ハンドル切ったりサスペンションをストロークさせてみたりして、どこにも干渉しないトコロに収まったら本締めする。バンジョーボルトは、ホントは1個所だけ口を開いたメガネレンチのような工具(ユニオンナットレンチ)で締めるモノなのだけど、無いんでスパナで締めた。ついでに書くと、GOODRIDGEのバンジョー締め付けナットは二面幅11mmと、滅多に使わないサイズのモノだった。

エア抜き
むかーし、車の仕事してた時に、4tトラックの車検なんかあるとエア抜きが憂鬱だった。何しろ配管が長いんで、そう簡単に抜けない。車種によっては配管が下から上に取りまわされているのもあるんで、そんなのになっちゃうと手動のポンプ程度ぢゃ抜けなくて、エアコン用のバキュームポンプなんて持ち出して来たりで、30分とか1時間とかかかった事もあった。それに比べるとバイクはかなりラク。バキュームポンプなんて無くてもワリとすぐ抜ける。順番は、
  1. 配管に関係するトコロの締め忘れをチェック。
  2. リザーバタンクにブレーキフルードを入れる。
  3. ブリーダプラグにビニールチューブとメガネレンチをセットする。
  4. ブレーキレバーを握る。最後まで握って離さない。
  5. ブリーダプラグを瞬間的に緩めて締める。
  6. 「4」と「5」を何度か繰り返して、ブリーダプラグを緩めたときにブレーキフルードが飛び出してくるまでやる。
  7. 大方エアが抜けたらココから本格的に抜く。ブレーキレバーを4〜5回握って離し(これを「アオる」とか「ダブる」と言う)、最後は握って離さない。
  8. ブリーダプラグを瞬間的に緩めて締める。
  9. 「7」と「8」を何度か繰り返して、ブレーキフルードに気泡が混ざらなくなったら終わり。
「6」 までは10回とか20回とかやらないとブレーキフルードが出てこないんだけど、7から後は数回で気泡が混ざらなくなるハズ。いつまでも気泡が混ぜるよーな場合は、配管のどっか緩んでるとか、リザーバタンクが空になっちゃったとか(かなりアリガチ)を疑ったほーが良い。今回はキャリパー1つだけど、ダブルディスクとかブリーダプラグが2つあるやつとかは、マスターシリンダーに近い側から始めて、次に遠い側で、最後にもう1度近い側で抜く。コツはリズム。

見た目
なーんか金色のキャリパーってイヤだったんで、今回は銀色に塗装した。純正よか地味。ステンメッシュホースは黒色、バンジョーはステンレスとコレも地味なのにした。でも今度はディスク中央の金色が浮いて見える気がする。キャリパー自体のデザインはサポートが無い分すっきり見えるけど、色味とかフロントフォークを含めた補強用のリブの感じが、トリの骨っぽい。

油量足りねーぢゃん
どーやら油量が足りないらしくレバーストローク後半まで効かない。くぅ。思い切り握ると指が挟まるのでモンダイ有り。純正マスターシリンダーのピストン径は1/2インチなので、1サイズ大きな14mmを使わないとならないと思う。

結果的にマスターシリンダーも交換しないと使い物にならないとゆー事になっちゃったけど、2POTのFZRキャリパーで既にそーなのだから、より面積の大きくなる4POTなんか使ったら、もっと顕著になるんぢゃないかと思う。TZR用やブレンボなんかを使おうと考えてるヒトは、この辺考慮しておいたほーが良いと思う。で、結局どーしたかとゆーと、マスターシリンダーも買っちゃった。なんでまた続きを書こーと思う。でももぉこーなっちゃうと、フィーリング向上も何もあったモンぢゃない気もするけど...。

〜2003年2月4日加筆〜
マスターシリンダ
ココまで地味めな仕上げにしたから、ついでにマスターも普通のヤツにしよーかと思ったんだけど、たまたまヤフオクで見つけてしまったので、もぉコレでいーやと落札してしまった。RC45(RVF750R)の純正とゆーコトだったのだけど、バックミラーを取り付けられるよーになってた。モノはNISSIN製。NISSINのリザーバタンク別体タイプのマスターは何社かから発売されてるんで、その辺りの同等品なのかも知れない。RVF750はハンドルがそーとー斜めに付いてるらしく、そのままだとリザーバタンクがスゴイ斜めになっちゃうんで、ステーを曲げて使った。マスターとキャリパーのピストン径の比率は、純正品が12.7mm(1/2インチ):27mm×21:4.25に対して、14mm:38mm×21:5.4。油圧レシオの違いがコレだけあるんで、フィーリングもかなり違う。

全体のカンジ
全体はこんなカンジになった。何となーく、昔のFJ1100(のオモチャ)みたいに見える。結局フロントブレーキ周りは総取っ替えになっちゃったんで、フィーリングの変化も何も、そりゃー違うんだけど、好みのフィーリングかとゆーと、そーでもない(自爆)。制動力そのものは純正よりも高くなってるし、気になっていた ブレーキ鳴き も出なくなった。増してやカックンブレーキなワケでもないのだけどイマイチ気に入らない。制動力に不満のあるヒトは、FZR400よりもピストン径の小さなRZ250R用あたりを使って、マスターは純正そのままというパターンを考えたほーが、ブレーキタッチに不満のあるヒトは、メタルがいっぱい入ってるパッドかステンメッシュホースへの交換を考えたほーが良いと思う。

使ったモノ
No.
品名
メーカー
品番
価格
備考
1
FZR400(1WG)用キャリパー
ヤマハ純正(スミトモ)
?
1,500
ヤフオク。中古品。
2
シールキット
ヤマハ純正
31A-W0047-00
1,800

3
パッドピン
ヤマハ純正
3HE-25924-00
310

4
クリップ
ヤマハ純正
3GM-25925-00
170

5
ブリーダプラグ
ヤマハ純正
1J3-W0048-00
670

6
ステンメッシュホース
GOODRIDGE(ACTIVE)
B30980S
3,600
1050mm。
7
バンジョーボルト
ACTIVE
B593-03C
1,600
横20度。マスター側
8
バンジョーボルト
ACTIVE
B597-03C
2,300
縦20度。キャリパー側
9
マスターシリンダ
RC45用?(NISSIN)

9,000
ヤフオク。新品。
他にブレーキフルードとかも必要になるはず。とーぜんモノの値段は時価もある。キャリパーのオーバーホールに使った部品は、事前に調べておいたものと違ってたのだけど、コレは部品の共有化かなんかで代替部品になってたんだと思う。

その1


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